暁。 [小説]
朝早くに目が覚めた。
もう一度寝直そうと寝返りを打った。
窓のカーテンの隙間から空が見えた。
今まさに夜が明けようとしている空だった。
藍と茜が混じる空。
「…明けない夜はないってば。」
・・・・・・・・・・・恥ずかしいので・・・。(笑)
雨。 [小説]
一人演習場で修行をしていたら雨になった。
初めは気にならない程度の降りだったが、
そのうち雨足が強くなって髪の毛がびしょびしょになった。
「今日はこれまでかな・・・。」
そう思いながら木の下に避難する。
カバンからタオルを出して頭をごしごしと拭いた。
かなり雨の中を走り回っていたので、
服もぐっしょりと濡れていた。
「拭いたものの、家に着くまでにまた濡れちまうってば…。」
そんな独り言を言いながら空を見上げた。
灰色の雲が空を覆っていた。
大きく息を吸い込む。
湿った青臭い匂いがする。
しばらくは雨音だけを聞いていた。
葉の生い茂るこの季節、寒くはないがさすがに冷えてきた。
「おーい、迎えに来てやったぞ。」
木立の間から人が現れた。
「シカマル!」
「…ったく、めんどくせーな。」
そう言いながら、ふかふかのタオルを寄越した。
傘の中に引き入れられる。
「夏とは言え、風邪ひくぞ。」
ごしごしと顔を拭かれる。
「へへへ…。」
「うわ、気持ち悪い笑いするなよな。」
「シカマル、大好き!」
シカマルに抱きつく。
「げ!濡れた服で抱きつくな!!」
きっとかなりだらしない顔をしているに違いない。
心も体もホカホカと暖かくなった。
…なんてのは、どうでしょう(汗)妄想…もこもこ…。